パニック障害
患者さまご自身ではコントロールすることができないパニック発作が何の前触れもなく起きてしまい、こうした発作が繰り返されるようになり、外出などを控えるようになって日常生活に影響が出てしまう疾患です。
患者さまによって症状の出方は異なりますが、突然に動悸や発汗、呼吸困難、めまい、嘔気、胸痛、手足の震えなどが起こります。
ときには「このまま死んでしまうのではないか」という恐怖におそわれ、救急搬送を要請することもありますが、救急医療機関で医師が診察する頃にはパニック発作が治まり、心電図や血液検査などを行っても異変は見られません。
ただし、患者さまの不安感が無くなるわけではありません。
ケースバイケースですが、初回のパニック発作が起こってから数日~1週間程度で再び発作が起こることも多いです。
放置していると
原因不明のパニック発作が繰り返されるようになると、「また不安が起こってしまうかも」という予期不安におそわれるようになります。
さらに、「電車内や繁華街などにいるときにパニック発作が起こったら大変だ」という考えが強まり、外出そのものを避けるといった行動をとるようになります。
これによって日常生活にも影響が及ぶようになるので、下表のような症状がある方は、なるべく早い段階で医療機関を受診するようにしてください。
このようなときはご相談ください
- 何の前触れもなく激しい動悸が起こった
- パニック状態によって息が苦しくなった
- 激しく発汗した
- 喉が詰まる感覚におそわれた
- 吐き気や嘔吐が起こった
- 突然にめまいが起こって意識が混濁した
- 気が狂いそうな恐怖感を覚えた
- このまま死んでしまうのではないかと感じた
- 身体がしびれて動かなくなった
- 再びパニック発作が起こることが不安だ
- パニック発作のときの周囲の反応が怖い
- 人混みを避けるようになった
など
パニック障害の治療
パニック障害の治療は、薬物療法と精神療法を組み合わせて行います。
当院では、精神科専門医の院長が、患者さまのお話を丁寧に伺いながら治療方針を決定していきます。
不安障害
不安障害にはいくつかのタイプがありますが、代表的なものとして、「全般性不安障害」という疾患があります。
これは、特定の社会環境に限局して不安が起こるのではなく、日々の様々な活動全般について過剰な不安が慢性的に起こってしまう疾患です。
患者さまご自身では、なかなか判断がつきにくいかと思いますが、下表のような症状があるときは全般性不安障害の可能性があるので、まずはお気軽に当院をご受診ください。
このようなときはご相談ください
- 漠然とした不安を常に感じている
- ちょっとしたことで不安になる
- そわそわと落ち着かない
- すぐに疲れてしまう
- 何事にも集中できない
- 常にイライラしている
- 肩こりに悩んでいる
- 慢性的に頭が痛い
- 動悸を覚えることが多い
- 呼吸が苦しくなることがある
- よく眠れない
- 発作的に息が苦しくなる
など
主な治療法
全般性不安障害の治療は、薬物療法と精神療法が中心となります。
患者さまに合ったお薬を使用したり、認知行動療法によって不安感を軽減させたりすることにより、日常生活で支障が起こりにくい状態にしていきます。
治療にあたっては、精神科専門医の院長が、患者さまのお話を丁寧に伺いながら治療方針を決定していきます。
社交不安障害
大勢の前でスピーチをするときなど、人の注目を一身に集めるような場面が苦手な方のなかには、そのような場に出るときに強い緊張を感じてしまい、発汗やふるえ、息苦しさなどの症状が現れることがあります。
社交不安障害は、こうした不安や緊張のために大きな苦痛を感じてしまい、日常生活に支障をきたすようになる疾患です。
このようなときはご相談ください
- 人前で激しく緊張する
- 手足、全身、声が震える
- 顔が赤くほてる
- 脈が速くなり、息が苦しくなる
- 通常よりも多めの汗をかく
- 吐き気が繰り返される
- 口がカラカラに渇く
- トイレが近くなったり、尿が出なくなったりする
- めまいがする
など
社交不安障害の治療
社交不安障害の治療は、薬物療法と認知行動療法の両面から進めていきます。
このうち薬物療法は、抗不安薬や抗うつ薬を用いて症状を改善させます。
使用するお薬には様々な種類がありますが、とくに選択的セロトニン再取り込み阻害薬が効果的です。
患者さまにもよりますが、この薬を服用し始めてから約1か月で効果が出現します。
ただし、この時点で中断してしまうと、再発の可能性があります。
症状が出なくなっても、自己判断で服薬を止めたりせず、必ず担当医師の指示に従ってください。
認知行動療法は、ストレスの起こりうる環境と、その反応である認知や行動の変化との相互作用を検討した上で、不安を抱きやすくなる考え方を変えたり、不安に上手く対処できるようにしたりする方法です。
目立った効果が出るまでには数か月以上を要することもあるので、焦らず、ゆっくりと治療していく気持ちが大切です。