• 2026年7月17日
  • 2026年7月9日

ストレスや不安を和らげるために自分でできる工夫|精神科医がおすすめするセルフケア 精神科専門医が解説

ストレスや不安を和らげるために自分でできる工夫|精神科医がおすすめするセルフケア

仕事や学校、人間関係など、日々の生活の中でストレスや不安を感じることは誰にでもあります。

「病院へ行くほどではないけれどつらい」「少しでも気持ちを落ち着かせたい」と思う方も多いのではないでしょうか。

セルフケアだけですべての症状が改善するわけではありませんが、適切な方法を日常生活に取り入れることで、ストレスへの対処力を高めることが期待できます。

今回は精神科でもよくお伝えしている、自分で取り組めるセルフケアをご紹介します。

1. 腹式呼吸を行う

不安や緊張が強いときは呼吸が浅く速くなります。

そこでおすすめなのが腹式呼吸です。

方法はとても簡単です。

  • 鼻から4秒かけてゆっくり吸う
  • お腹が膨らむことを意識する
  • 口から6~8秒かけてゆっくり吐く
  • これを5~10回繰り返す

「吐く時間を長くする」ことがポイントです。

ゆっくりとした呼吸は副交感神経を働かせ、身体をリラックスしやすい状態へ導いてくれます。

2. 筋弛緩法(漸進的筋弛緩法)

精神科でもよく紹介されるリラクゼーション法の一つです。

不安が強いと身体には無意識に力が入っています。

筋弛緩法では、一度筋肉に力を入れてから一気に力を抜くことで、「力が抜けた状態」を身体に覚えさせます。

例えば手の場合は、

  1. 両手を強く握り5秒力を入れる
  2. 一気に力を抜く
  3. 手が温かく軽くなる感覚を味わう

これを腕、肩、顔、足など全身に行います。

就寝前にもおすすめの方法です。

3. 「今ここ」に意識を向ける

不安は「未来」、後悔は「過去」に意識が向きやすい状態です。

そのようなときには、現在の感覚へ意識を戻す練習が役立ちます。

例えば、

  • 足が床に触れている感覚
  • エアコンの風
  • 周囲の音
  • コーヒーの香り
  • 手に触れている物の感触

などを一つひとつ意識してみましょう。

頭の中で考え続ける時間を減らし、不安から距離を取る練習になります。

4. 軽い運動を取り入れる

ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は、ストレス軽減や睡眠改善にも効果が期待されています。

激しい運動である必要はありません。

15~30分程度の散歩でも十分です。

朝に日光を浴びながら歩くことで生活リズムも整えやすくなります。

5. 睡眠を整える

睡眠不足は、不安や抑うつ気分を悪化させる大きな要因になります。

睡眠のためには、

  • 起床時間を一定にする
  • 朝日を浴びる
  • 就寝前はスマートフォンを控える
  • カフェインを夕方以降は控える
  • 寝酒を習慣にしない

といった工夫が有効です。

「眠れないから早く寝よう」と布団で長時間過ごすよりも、眠くなってから床に入る方が眠りやすい場合もあります。

6. 頑張りすぎない予定を立てる

調子が悪い日は、「普段と同じように頑張ろう」と考えるほど苦しくなってしまいます。

そんな日は、

  • やることを3つだけ決める
  • 優先順位をつける
  • 70点を目標にする

くらいの気持ちがおすすめです。

完璧を目指すより、「今日はここまでできた」と自分を評価することも大切です。

セルフケアだけでは難しいこともあります

セルフケアは症状を和らげる助けになりますが、強い不安や気分の落ち込み、眠れない状態が長く続く場合には、セルフケアだけで改善することが難しいこともあります。

次のような状態が2週間以上続く場合は、一度精神科や心療内科への相談をおすすめします。

  • 気分の落ち込みが続く
  • 不安が強く日常生活に支障がある
  • 夜ほとんど眠れない
  • 食欲が大きく低下した
  • 仕事や学校へ行けない状態が続いている

早めに相談することで、症状が軽いうちから適切な治療やアドバイスを受けられる場合があります。

まとめ

ストレスや不安を完全になくすことは難しくても、上手に付き合う方法を身につけることはできます。

腹式呼吸や筋弛緩法、軽い運動、睡眠習慣の見直しなどは、今日からでも始められるセルフケアです。

一方で、「頑張っているのにつらさが改善しない」「生活に支障が出ている」という場合は、一人で抱え込まず専門医へ相談することも大切です。

当院では、一人ひとりのお悩みに合わせて、薬物療法だけではなく生活習慣の工夫やセルフケアについても一緒に考えながら治療を行っています。不安やストレスでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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新宿駅前こころと発達のクリニック
院長 坂田晃浩
日本精神神経学会 精神科専門医
精神保健指定医
日本医師会認定産業医
認知症サポート医

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