• 2026年9月11日
  • 2026年7月9日

ADHDとは?子どもの特徴を精神科専門医が解説

ADHDとは?子どもの特徴を精神科専門医が解説

「うちの子は落ち着きがない」「忘れ物が多い」「宿題をなかなか始められない」。

このような様子を見て、「ADHDではないか」と心配される保護者の方は少なくありません。

しかし、子どもは成長の途中にあり、元気に動き回ったり集中が続かなかったりすること自体は珍しいことではありません。

一方で、その特徴が年齢に比べて目立ち、学校生活や家庭生活に支障が出ている場合には、**ADHD(注意欠如・多動症)**が関係している可能性があります。

今回は、ADHDの特徴や受診の目安について、精神科専門医がわかりやすく解説します。

ADHDとは?

ADHD(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder:注意欠如・多動症)は、発達障害の一つです。

生まれつきの脳の特性によって、

  • 注意を持続することが苦手
  • 落ち着いて座っていることが難しい
  • 思いつくとすぐ行動してしまう

といった特徴がみられます。

決して本人や保護者の育て方が原因ではありません。

また、子どもによって現れ方はさまざまで、同じADHDでも困りごとは一人ひとり異なります。

ADHDの主な特徴

ADHDの特徴は、大きく3つに分けられます。

① 不注意

もっとも多い困りごとの一つです。

例えば、

  • 忘れ物が多い
  • 宿題を最後まで終えられない
  • 話を聞いていないように見える
  • ケアレスミスが多い
  • 物をなくしやすい
  • 片付けが苦手

などがみられます。

「やればできる」と思われがちですが、本人も困っていることが少なくありません。

② 多動性

年齢に比べて活動量が多い状態です。

例えば、

  • 授業中に立ち歩いてしまう
  • 座っていても体が動いてしまう
  • 常に動き回っている
  • おしゃべりが止まらない

などがあります。

年齢とともに目立たなくなることもありますが、落ち着きのなさが続く場合もあります。

③ 衝動性

思いついたことをすぐ行動に移してしまう特徴です。

例えば、

  • 人の話を最後まで待てない
  • 順番を守ることが苦手
  • 人の会話へ割り込んでしまう
  • 危険を考える前に飛び出してしまう

などがみられます。

本人に悪気はなくても、友達とのトラブルにつながることがあります。

ADHDは「元気な子」とどう違う?

小さな子どもは誰でも落ち着きがなく、忘れ物をすることがあります。

ADHDでは、

  • 同年代の子どもと比べても目立つ
  • 家庭だけでなく学校など複数の場面でみられる
  • 本人が困っている、または生活に支障がある

という点が重要です。

そのため、「落ち着きがない=ADHD」とは限りません。

よくある困りごと

ADHDのお子さんでは、

  • 朝の準備に時間がかかる
  • 宿題を始められない
  • 時間管理が苦手
  • 物をよくなくす
  • 忘れ物が多い
  • 友達とトラブルになりやすい

などの困りごとがよくみられます。

「やる気がない」のではなく、脳の特性によって苦手さが生じている場合があります。

ADHDの診断はどうするの?

ADHDは血液検査やMRIだけで診断できる病気ではありません。

診断では、

  • 幼少期からの様子
  • 家庭や学校での困りごと
  • 保護者からのお話
  • 学校の先生からの情報
  • 心理検査(必要に応じてWISCなど)

を総合的に評価します。

一度の診察だけで診断が確定しないこともあります。

治療について

ADHDの治療では、お子さんの困りごとに合わせて支援を行います。

主な治療は、

  • 保護者へのアドバイス
  • 学校との連携
  • 環境調整
  • ソーシャルスキルトレーニング(SST)
  • 必要に応じた薬物療法

などです。

薬だけで改善を目指すのではなく、生活環境を整えることも非常に重要です。

こんなときは受診を検討しましょう

次のような場合は、一度児童精神科や小児科へ相談してみることをおすすめします。

  • 学校生活に支障が出ている
  • 忘れ物や不注意が極端に多い
  • 友達とのトラブルが続く
  • 家庭でも困りごとが多い
  • 担任の先生から受診を勧められた
  • 保護者だけでは対応が難しい

診断を受けることが目的ではなく、「困りごとを減らす方法」を一緒に考えることが大切です。

まとめ

ADHDは、注意力や多動性、衝動性に特徴がみられる発達障害です。

「育て方が悪い」「本人の努力不足」というものではなく、生まれつきの脳の特性が関係しています。

早めに相談することで、お子さんの特性に合った支援や環境調整につながり、学校生活や家庭生活が過ごしやすくなることがあります。

「もしかしてADHDかもしれない」と感じたら、一人で悩まず専門医へ相談してみましょう。


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新宿駅前こころと発達のクリニックでは、ADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)、学習障害(LD)、不登校、不安症など、児童・思春期のこころの問題について診療を行っています。

お子さま一人ひとりの特性を大切にしながら、保護者の方と一緒に困りごとの解決方法を考えていきます。必要に応じて心理検査や学校との連携、薬物療法なども含め、総合的なサポートを行っています。

「受診した方がいいかわからない」という段階でも、お気軽にご相談ください。

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新宿駅前こころと発達のクリニック
院長 坂田晃浩

  • 日本精神神経学会 精神科専門医
  • 精神保健指定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 認知症サポート医

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